・現パロで、女体化食満と潮江のエロ。
・設定としては表にある現パロ設定の食満を女の子に変えただけな感じ。
・おとめちゃんには伊作という彼氏が居ます。なので「おとめちゃんは一途なの!」って人は読まない方が良いと思います。
・伊作(出てきません)が可哀想です。
・潮江がダメな感じです。ちょっぴり変態というかフェチと言うか…パンスト…
・それでもいいよって心の広い人向け。























 食満おとめと潮江文次郎の関係は、彼氏の友達、もしくは友達の彼女、だ。二人はおとめの恋人である善法寺伊作を介して知り合い、初対面で意気投合し(二人は司馬遼太郎の大ファンであった)、気の置けない友人として付き合っていた。
 あんまり仲が良いので、三人の共通の友人である七松小平太などは伊作に向かって
「浮気の心配とかしないの」
と聞いた程である。その時、伊作は力なく笑い、左右にいたおとめと文次郎は爆笑しながら
「俺はこいつを女と思ったことはない」
「私だってそうだよ。文次郎と浮気するくらいだったら、小平太、お前とするさ」
と言ったのは記憶に新しい。そんな二人であった。


 さて、ある金曜の夜の事である。文次郎は伊作とおとめが同棲するマンションに居た。
「実家からビールが箱で送られて来たので飲みに来い」
というおとめの電話につられ、自転車を漕いでやって来たのであるが、いざ着いてみると伊作が見当たらない。聞けば、サークルの研究合宿に強制連行されたらしい。文次郎がちょっと眉をしかめて
「女一人の部屋にいいのかよ」
と言えば、おとめは目を丸くして
「…あんまり深く考えてなかった。お前、私に襲い掛かったりするのか」
と言ったので、文次郎は慌て
「いや、お前の事をそういう風に見たことはない」
と返事したので、その話は終わった。確かに、おとめと文次郎は二人きりで居たとしたって、そのような妖しい雰囲気になりはしないだろう。しかし二人は忘れていた。酒の魔力というものをだ。


 飲み始めて三時間も立つといい感じにアルコールが回り、流しっぱなしにしていた時代劇(おとめが撮り貯めたものだ)の内容もだんだん二人の頭に入らなくなってきた。
 テレビを消したおとめが、残り物で悪いんだが、と出してきた煮物(粗野な振る舞いから想像出来ないが、彼女は家事万能だ)をつっつきながら焼酎をちびちびとやっていると(ビールを飲みに来たはずが、いつの間にか目的がずれた)、急に静かになる。
「伊作とさ、喧嘩してしまったんだ…」
アルコールのせいか少し顔を赤くして、おとめはラグの上、文次郎の横にちょこんと座る。ははあ、ビールは口実で本題はこれだな、と文次郎はおとめを見た。
「どうした?」
「…伊作さ、パイズリが好きらしくって」
ぶ、と煮物を吹き出しそうになって、文次郎は慌てた。幼なじみである伊作とは勿論、おとめともくだらない下ネタの応酬などもしたことはあったが、二人の間の、そのような生々しい話を聞いたのは初めてだった。パイズリねぇ…と、思わずおとめの胸を凝視してしまう。
 視線に気付いたおとめは、溜息をついた。
「見りゃあ分かると思うが、私の胸じゃパイズリは無理だろ。伊作は小さくてもいいって言ってくれたんだけど、なんか情けなくってさ。おっぱい大きい子と付き合えば良かったじゃんって憎まれ口叩いちゃって…」
そう言いながらおとめは自分の小ぶりな胸を下から手で押し上げる。それを見て思わず一瞬、思考が変な方向に行きそうになった文次郎は視線を逸らした。
「あのな、男ってのはそういうアホみたいな願望があるけど、彼女にそれをして欲しいとはあんまり思わないから気にすんな。だいたい伊作はお前にベタ惚れなんだから。大きかろうと小さかろうと好きな奴の胸が一番だと思うぞ」
「そうかな…」
「そんなもんだよ」
ぶっきらぼうにそう言ってやれば、おとめは横から文次郎の顔を覗き込んでにこ、と笑った。
「ありがと、気が軽くなった。伊作が合宿から帰って来たら素直にごめん、って言う」
そして、安心した途端照れ臭くなったのか、コップの中身をきゅーっと煽った。
「変な話聞かせてごめんなっ。あ、文次郎甘い物イケるよな。手作りの杏仁豆腐有るけど食う?」
「おう」
酒か照れかで真っ赤な顔を隠すようにバタバタと立ち上がったおとめに文次郎までなんとなく赤くなって、焼酎を流し込んだ。


 しまった飲み過ぎた、と後悔した時には既に遅かった。意識こそははっきりしているが、体がぐらぐらして自転車が漕げそうに無い。横を見ればおとめがにこにこしながらコップを握りしめている。上機嫌だ。普段は自制して飲む奴なので知らなかったが、笑い上戸だったらしい。
 はい、とミネラルウォーターを差し出しながら、おとめは小首を傾げた。酔って仕草が子供らしくなっているのが、普段のきびきびした動きのギャップと相まって可愛らしい、とそこまで考えて文次郎は頭を掻く。可愛いらしいってなんだ。
「ねーねー」
腕に懐いてくるおとめを押し退けつつ、こいつが可愛く見えるのは酔ってるからだ、と自分に言い聞かせ、出来るだけ素っ気なく相槌を打った。
「あんだよ」
「文次郎も『そういうアホみたいな願望』ってやつ、有るのか?」
上目遣いで見上げてくるおとめに、文次郎は一瞬固まる。
「…有ったとして何故お前に言わなきゃならんのだ」
「あ、やっぱ有るんだ」
教えろ、と背中に乗り上げて来たおとめの、『パイズリの出来ないささやかな胸』の感触を背中に感じて焦った文次郎は、酔っ払いめと自分の事を棚上げして毒づき、言うから言うからと相手を退かす。
「あ〜その、なんだ」
目の前に正座して、わくわくと眼を輝かせるおとめから視線を逸らし、ぐしゃぐしゃと前髪を掻き回す。
「…パンティストッキングってやつをな、こう、ビリッと…破いてみたいんだ…が」
「…」
ぽかん、としているおとめに、文次郎は嫌な汗をかく。お前が言わせたくせにっ、と文次郎がイライラし始めたところで、場違いな程穏やかな笑みを、おとめは浮かべた。
「なんだそんなのならいくらでも叶えてやるよ」
そして、文次郎が止める間もなく立ち上がったおとめは、隣の部屋に入って行ってしまった。部屋からはタンスを開け閉めするらしい鈍い音やら、微かな衣擦れやらが聞こえて来る。
 出てきたおとめは、ジーンズから黒いタイトなミニスカートに着替え、長い脚は茶色のストッキングに包まれていた。
「じゃーん、どうだ?」
おとめは普段のクールな態度が嘘のようににこにこしっ放しである。馬鹿何考えてんだ、と言おうとした文次郎ははた、と固まった。
「茶色か…」
「ん、黒とかベージュとかの方が良かったか?」
くるり、と回って見せたおとめに、文次郎はごく、と唾を飲み込んだ。
 茶色のパンティストッキング。おとめは単に、買ったものの殆ど穿いていないから、という理由で選んだのだが、これが何の悪戯か、文次郎の嗜好にピッタリとハマっていたのである。
「いや、茶色でいい」
ぐぐぐ、と妙な威圧感を出して答える文次郎に、おとめはきょとんとする。
「そうか、じゃあどうぞ」
そう言ってラグの上に腰を下ろし、立て膝にされた脚を、ちょっとストッキングを破くだけだから、と手に取ってしまったのは、いい加減酔っていたからだ、と文次郎は自分に言い訳した。


 先ずは右足の爪先を手にして薄い布を摘み力を入れる。び、と小さな音と共に丸く穴が開き、足の指が露出した。親指のみが布を引っ掛けている。つつ、と指先で露出した白い足を撫でると、おとめはふふ、と笑って身体を揺らす。アルコールでとろけた瞳がもっと、と強請っているようで、文次郎はつい、人差し指に唇を押し宛てた。
 ちろ、と指の先を舐め、足の裏の皺を尖らせた舌先でなぞる。舌先を指と指の間にねじ込んで指の股を丹念にねぶって、文次郎はおとめを見上げた。おとめはストッキングを破いて良いとは言ったが、こんなことまでは許可していない。我に返った彼女が自分を非難して、この遊びが終わりになれば、その方良いと文次郎は思っている。
 しかし、文次郎の思いとは裏腹に、おとめは頬を薄紅に染めて穏やかな微笑(アルカイックスマイルとでも言うのだろうか)を浮かべ、
「足なんて初めて舐められたけど、けっこう気持ちいいもんなんだな…」
と呟いた。ふう、と漏れた吐息が、やけに艶っぽく感じられる。ああ、と文次郎は心の中で嘆息した。何故今までこいつの事を『色気のねぇがさつ女』などと思っていられたのだろうか、俺が気付かなかっただけで、色気なら充分有るし可愛いじゃねえか。伊作の顔がちらついたが、そう思ったら、もう止まらなかった。


 もはやまとわりついているだけで、脚を覆うという役目を果たさなくなったストッキングを文次郎は満足気に眺め、細いのにむちむちと女らしく肉の付いた太股を、楕円形に開いた穴から手を入れて撫で擦る。
「ここも、破くぞ」
「…ん」
つ、とストッキングの縫い目、自然とM字開脚になっているおとめのショーツにストッキングの上から触れて言えば、おとめは喉の奥で返事をした。
び、びび、と布を裂く音と共に、パステルグリーンのツルツルとしたショーツが露出する。ショーツには、親指大程の染みがついていた。
「濡れてんのか…?」
すん、と嗅ぐと甘じょっぱいような女の匂いがして、文次郎の興奮を煽る。
 ふいに、されるがままになっていたおとめが、膝で文次郎の股間を擦った。
「お前だって勃ってんじゃん…」
「しょ、しょうがねぇだろ」
文次郎がぎょっとして言い訳をする間にも、おとめの膝は悪戯を続けている。膝を動かす度にストッキングが引っ掛かり捲れた。
「別に責めてねぇって。ジーパンじゃさ、苦しいだろ。前緩めろよ。」
私だってパンツ見せてるんだし、と言われればやらない訳にもいかず、文次郎はベルトを引き抜いてそこら辺に転がし、ボタンを外して前を開けた。すると、唾液に濡れたおとめの足の指が、立ち上がったものの頭をきゅ、と挟む。
「っ…おい」
「お前童貞の癖に妙に落ち着いててムカつく…」
「なんで童貞だって知ってんだよ」
「あ、やっぱ童貞なんだ」
「…っ!」
ニヤニヤ笑っているおとめへの意趣返しに濡れているそこを乱暴に触れれば、おとめはふ、と甘い息を漏らした。布越しにくちゅくちゅと濡れた音がする。
「ね、文次郎。見たい?」
股間から足を離したおとめが潤んだ瞳で文次郎を見上げる。
「ココ、見た事無いんでしょ。見てもいいよ」
おとめは脚を開き腕を後ろについて、そこを突き出すような体勢をとる。そろり、とショーツを横にずらせば、ぱくりと口を開いていた。
「…グロくてがっかりした?」
「いや…」
顔を近付けて観察すると、おとめが恥ずかしそうに身を捩る。
「ストッキング破いてパンツ横にずらしてって、なんかAVみたい」
酒のせいだけでは無いであろう、赤く染まった頬をして、おとめは言った。ぼろぼろのストッキングは何か乱暴でもされたような悲愴な空気を醸し出しているが、それが余計に文次郎を煽る。
 意を決してぬらぬらと光る女陰に指を這わせ、弄れば、おとめはぴくぴくと震える。
「そこっ…気持ちいい」
「これがクリトリスってやつか?」
うんっうんっと頷いて、おとめは唇を噛みしめている。文次郎は左手で陰核をくりくりと刺激しながら、右手の人差し指を膣に這わす。ぬるり、と呆気ない程簡単に入った。
「あ…あ、あ」
「すげーな。熱くてでこぼこでぬるぬるしてる。」
二本目の指も易々と飲み込む場所を凝視して、文次郎は興奮気味に呟いた。
「ん、ん、もっとぉ。もっと動かして…」
「…こうか?」
文次郎が中で指を動かせば、おとめは目を細めて感じ入っている。指先がある場所を掠めた時、きゅ、と中が締まった。
「ふぁっ…今の…とこっ」
「好いのか」
「いいっ…」
いいと言われた所を強めに擦ると、おとめは普段からは想像できないようなとろけた表情と声で、文次郎に縋る。
「あっあっ…いい…んあっああ」
びく、とおとめの身体が跳ねた。膣内がひくひくと扇動し、びりびりに破かれたストッキングの脚が震え、布地から露出した爪先がぴん、と伸びている。
「はあ…ん…いっちゃった。お前本当に童貞?なんか上手くね」
「いや、初めてだからよくわかんねぇけど」
文次郎は前髪をがりがりと掻き上げておとめから目を逸らせば、はあ、と息を吐いて身体を起こしたおとめが、文次郎の股間の前に蹲る。
「お返しに尺ってやるよ」
「ばっ…そんな事しなくていい!つうか俺風呂とか入ってないから汚ぇし!」
「私、そうゆうの気になんないから大丈夫」
物凄い速さで文次郎のトランクスをずらしたおとめは、躊躇せずに陰茎を口に含んだ。
「やめ…」
やけに慣れた動作に頭の中の冷静な部分が、今更ながら相手が友達の彼女であることを意識させる。
「んっ」
いけないとは思いつつも、文次郎は初めての感触に酔った。


 カーテンの隙間から入り込む朝日が部屋の惨状を照らしていた。出しっぱなしでカピカピになった煮物、転がった空缶、ボロ布のようになったストッキング、丸まったティッシュ。そんな物が散乱している部屋で、二日酔いに頭を抱える男女が正座で向き合っていた。
「…すまん、酒の上の過ちってことで。」
おとめが額を左手で押さえ、右手を顔の前に立てて言うが、文次郎の顔は真青なままである。
「…俺もう明日から伊作の顔見れねぇかも」
「私も、伊作はともかく立花に合わす顔がない」
「伊作にも悪いと思えよ!…って、あ?」
この一件とは全く関係の無い名前に、文次郎は止まる。
「何でここで仙の奴が出てくるんだ?」
「何って…ああ…」
しまった、という顔をしたおとめをじっと文次郎は見つめると、観念したように口を開く。
「いや、立花お前の事好きだろ…」
「はあ?」
「…よくあんだけ露骨にモーションかけられて気付かずにいれるな。」
おとめはごほん、とわざとらしく咳をして話を打ち切った。
「とにかく、不幸中の幸いで最後まではしてない訳だし、このことは無かった事にして今まで通りやろうな」
「あ、ああ。わかった」
文次郎が頷くが、散々見せられた昨日の痴態が忘れられる訳もなく、今まで友達として見ていたはずのおとめを女として意識してしまうのは止めようが無かった。
 すっかり切り替えたのか、てきぱきと部屋を片付け、台所から味噌汁作る間にシャワーを浴びてろ等と言うおとめを眺めながら、文次郎はこのやっかいな現実から逃れる方法をぼんやり考えた。




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自分でも何がしたかったのか、よくわかりません…
何はともあれ、伊作ごめん。伊作が可哀想すぎる。

とりあえず、望みの無い片思いをしてしまった潮江救済措置として、にょた仙ちゃんとフラグ立ててみました。
この後すったもんだ有った挙げ句、文仙が付き合って、でも仙ちゃんが「お前はおとめが好きなんだろ!私のことなんかどうでもいいくせに!」ってなって、潮江が慌てて「今は仙が一番好きだバカタレ!」って一幕とかがあるんだと思います。誰か書け。